スリップ？
あなたやあなたの大切なご家族が依存症から回復する過程で何度も聞く言葉になります。
この記事では『スリップ』について詳しくご説明していきますね！
スリップ＝再発｜スリップするのはダメなこと？
スリップとは、簡単に言うと辞めていたはずのギャンブルや飲酒・薬物を再開してしまうことです。
『再発』ですよね。
依存症は再発のしやすい疾患と言われています。
まぁ脳がぶっ壊れちゃってますからね。
依存症と言われる病気は、依存している行為をすることにより、脳の中で『ドーパミン』という快楽物質がドバドバ垂れ流されています。
その感覚を求めるための回路が脳の中に出来上がってしまうことで依存症となります。
一旦できた回路は勝手に閉じることはないので、ふとした瞬間に再開してしまいます。
これがいわゆる『スリップ』ですね。
ギャンブル依存症とは何かを知りたい方は下記記事をご覧ください。
結局再開するんじゃ治らないんじゃ・・・
そう思われるのも当然です。
この病気の厄介なところはこの再発性です。
一旦脳に回路ができてしまうと一生完治することはないと言われています。
しかし、辞め続けることによって日常生活に支障のない状態にまで回復することは可能だと私は思っています。
糖尿病などの慢性疾患なども、治療によって血糖値が正常値に戻ったとしても、血糖値の上がりやすい体質や年齢は変わりません。 そのため、生活習慣を変えない限り、治療を中止すればすぐに治療前の状態に戻ってしまいます。 治る治らないではなく、どう病気と向き合って上手くつきあっていけるかということが大事になってきますよね。
それは、依存症も同じです。
それでは、上手く付き合っていくためにはどうすればいいのでしょうか？
依存症との付き合い方｜ルールを決めること
依存症とうまく付き合っていくためにはルールを決めましょう。
これは、依存症のご本人にとってもご家族にとっても重要なことです。
①スリップ（再発）してしまったらすぐに報告する事
スリップを一度してしまうと、だらだらと長期間バレるまでスリップは基本止まりません。
本人にとっては、長期間依存した状態でいれば心身共に正常な状態ではなくなりますし、ご家族にとっては、長期間嘘をつかれていたという事実と膨れ上がった借金でまいってしまいます。
これだけは知っておいてほしいのですが、スリップしてしまうことは悪ではありません。
依存症という病気の性質上、避けては通れない回復の過程だと思ってください。
正直、一回や二回スリップしたところであなたを大切に思ってくれている人はあなたを見捨てません。
それよりも、黙ってギャンブルをやっていたという嘘をつかれる方がショックでしょう。
あなたと家族の間でルールを決めてください。
スリップしてしまったらすぐに相談する
それだけです。
その約束さえ守れば、あなたを苦しめている依存症という病気から回復することは難しいことではありません。
②依存症という病気と向き合う時間を作る
喉元過ぎれば熱さを忘れる
煩悶するほどの苦痛、苦労、激痛も、それが過ぎてしまえばその痛みや苦しみをすっかり忘れてしまう。 苦境の時に恩を受けた恩人のことを、苦境が過ぎると忘れてしまうことです。
依存症でどんなに苦しんでも、考えることを止めてしまえば苦しかった過去も過去の出来事としてあまり記憶に残っていないことがあります。
定期的に考えてください。
私もそうでしたが、依存症の話題はタブーのような気持ちになっていました。
本人からすれば、
過去のことをほじくり返してほしくない。
今頑張ってるんだからいいじゃないか。
というように、依存症の話題は避けたいのが本心です。
でも家族からすれば、こんなに迷惑をかけたのに甘っちょろいこと言うなやと思いますよね。
依存症の話をする
不機嫌になる
喧嘩になる
そんな負のスパイラルにハマってしまいます。
そして、またそのストレスからスリップへと・・・。
そんな悪循環を防ぐためにも定期的に依存症について考えてください。
その為には、自助グループなどで同じ境遇の方とコミュニケーションを取るのはいいことだと思います。
本人の抱えている悩みや不安、ご家族の抱えている悩みや不安。
定期的に自助グループに参加することで、不安を解消することもでき、相手が何を考えているのかをしるいい機会になります。
まとめ
いかがでしょうか？
スリップとは何なのか、スリップとの付き合い方について参考になりましたか？
ご家族だけで悩まず、色々な人に相談してみてください。
依存症という病気について一緒に勉強していきましょう。
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