負けるのがわかっているのにギャンブルがやめられない。
暇な時間があるとふらっとパチンコ屋に寄ってしまう。
借金をしてまでギャンブルに行ってしまう。
この記事を読んでいただいているということは、あなた自身が、あるいはあなたの大切な人が上記のような状態にあるのかもしれませんね。
『もしかして依存症かも?』
この段階で依存症について調べだしたあなたは大丈夫です。
十分回復に向けて動いていくことができると私は思います。
というのも、依存症患者(私ですが)やその家族は基本的に依存症が病気だという認識をあまり持っていません。
『いつでも辞められる』
『お金のかかる趣味だ』
『ストレス解消に必要なんだ』
『お金にだらしのない人だ』
『人間性に問題がある』
そんな感じで思ってる方が多いと思います。
多分、皆さん『まさか自分が』『まさか家族が』治らない病気なんだと信じたくないのかもしれません。
そして、そのような考えでずっと放置しておくと、借金も膨れ上がり、犯罪や自殺などの悲惨な事件に発展してしまうこともあります。
ギャンブル依存症は治らない病気かもしれません。
しかし、方法を間違えなければ、確実に回復していく病気です。
この記事では、『ギャンブル依存症』とはどのような病気なのか?
□ギャンブル依存症の症状
□ギャンブル依存症の原因
□ギャンブル依存症の治療法
といったギャンブル依存症の概要を分かりやすくまとめました。
最後までよく読んで参考にしていただければと思います。
依存症とは?|恐ろしい病気です
では、そもそも依存症とは何なのでしょうか?
私も含め、人はみんな弱い生き物です。
少なからず人は何かに依存して生きています。
不安や緊張を和らげる為であったり、嫌なことを忘れる為に特定の行為を繰り返したりしますよね?
スポーツやゲーム、アウトドアのような趣味と呼ばれるものであったり、恋人や家族・友人などとの関係であったり。
それを繰り返しているうちに脳の回路が変化して、自分の意思ではやめられない状態になってしまうことがあか『依存症』という病気です。
簡単に言うと、脳の回路がぶっ壊れててるんですね。
ギャンブルや覚せい剤・アルコールなどはその行為をすることにより、脳の中では『ドーパミン』という快楽物質がドバドバ分泌されます。
その感覚を脳は覚えちゃっているんですよね。
この感覚を求めるための回路が脳の中に出来上がっちゃいます。
快楽が繰り返されることにより、同じ行為ではあまり快楽を感じることができなくなり、アルコールや薬物の量が増えたり、ギャンブルであればよりスリルを求めて投資金額などが増えていき、エスカレートして繰り返すという悪循環に陥ります。
いったん悪循環に陥ると、本人がやめたいと思ってもどうにもなりません。
脳が許してくれないのです。
この病気はあなたやあなたの大切な人が特別だからなる訳ではありません。
誰にでもなりえる病気ですね。
それでは、このブログの趣旨でもあるギャンブル依存症について詳しく解説していきます。
ギャンブル依存症の症状
□時間があるとギャンブルに行ってしまう
休日は勿論、仕事帰り、酷くなると仕事をさぼってでも行こうとします。
□興奮を求めて掛金が増えていく
私も当初は5千円でも負けたらショックでしたが、慣れてしまうと掛け金が上がり、『5千円で1日遊べたならある意味勝ち』という謎の理論を言い出します。
□やめようとしてもうまくいかない
最初は断固たる決意で行かないと思いますが、多くの人は、『負けなければいい』『今日はイベントだから行かないと損だ』と、すぐに戻ります。
脳の病気ですので簡単にはいきませんね。
□ギャンブルをしないと落ち着かない
ギャンブルをしていないと何をしていいのか分からなくなります。
買ったら○○を買おう!という物欲はあるのですが、買えるお金があっても結局『増やしてから買おう』となりギャンブルに行きます。
□負けたお金をギャンブルで取り返そうとする
負けたお金を取り返すまでは辞めれないという思考になりがちです。
負けたお金が増えれば増えるほど、高いリターンを求め、投資の金額も増大します。
□ギャンブルのことで嘘をついたり借金したりする
依存症ではない人であれば、ギャンブルの為に借金をする意味が分からないと思いますが、ギャンブルにいかずにいられない為、依存症の人は借金を繰り返す傾向にあります。
借金がバレた際にも、
このお金は○○で必要だった。
本当は500万程借金があっても『100万円程だから大丈夫!』と過少申告するケースが多いです。
心配させたくなかったからと依存症の本人は言いますが、本質はお金を持たせてもらえなくなり、ギャンブルに行けなくなることを恐れているのかもしれません。
これらがギャンブル依存症の症状と言われる代表的な例です。
またギャンブル依存症には、マイナスな気持ちやストレスから逃れるためにギャンブルをしてしまい、負けて苦しい思いを味わい、その思いに対してまたストレスを感じ、さらにギャンブルに走ってしまうという負の連鎖があります。
いわゆる『スリップ』ですね。
スリップについては下記記事にまとめていますので一度お読みください。
負の連鎖にハマってしまうと自力での回復は困難です。
早めに医療機関やカウンセラーに相談しましょう。
ギャンブル依存症の原因
ギャンブルを始めたきっかけは人それぞれです。
□友人との付き合い
□暇だった
□非日常を味わいたかった
□家に居たくなかった・・・etc
例えば、私は大学生の時に初めてギャンブルに行きました。
理由は、入学したてで友人もおらず暇だったからです。
そんな安易な気持ちで始めることがほとんどですよね。
しかし、パチンコやスロットのような遊技機は機械そのものに依存させるように作られています。
例えば、パチンコやスロットの台は、大きな音や激しい演出で大当たりを引き、お金(メダルや玉)が出ますよね。その時に脳の中ではドーパミンの働きが活発になって高揚感が生まれます。
その経験を何度も繰り返すことにより、特定の音や激しい光に反応してドーパミンがでるようになります。
脳は覚えてしまっていますからね。
『この音がする(光を見る)とお金が出てきて幸せだと』
こうなってくると立派な依存症です。
その快楽を求めるために嘘をついたり借金したり。
一般的な人が考える『そこそこで辞めておくか』という正常な判断ができません。
それでは治療法についてみていきましょう。
ギャンブル依存症の治療方法
認知行動療法が効果があると言われています。
依存症の患者にとって、依存するものは問題の解決や日常生活に欠かすもののできない存在だと思い込んでいる傾向があります。
□お酒を飲まなくては寝られない
□クスリを飲めば元気になり仕事がはかどる
□ギャンブルに行けばお金が儲かる
物事の認知が歪んでるんですね。
この状況から回復するには、まずは自分が依存症であると理解することが第1歩です。
依存症であると自覚できれば、自分の考え方の癖や行動を振り返ることができ、意識的に行動を変える練習をすることができます。
まぁ依存症であると自覚することが本当に難しいんですが。
誰しもが、『自分はいつでも辞められる』『自分なりに考えてやっている』と思い込んでいます。
医療機関やカウンセラーに相談する際に、自分から相談しに行こうと考える人は稀です。
ほとんどは、家族などの周囲の人間に説得され嫌々受診することになります。(私もです。)
また、全国各地には依存症に関する自助グループも存在します。
同じような経験をした人の話や依存症の家族のお話を聞くことで、非常に勉強になりますのでおすすめですよ。
依存症は慢性疾患と呼ばれ、一度脳に回路ができてしまうと完治することはないと言われています。
しかし、辞め続け、スリップしてしまってもすぐにギャンブルから離れることで、日常生活に影響ないように回復することはできます。
その為にも、家族などの周囲の環境がサポートしていくことは必要不可欠です。
依存症の本人だけでなく、周囲の人間も依存症に対する理解を深めましょう。
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